
考古分野
館蔵資料の研究
今年度は、特別展示等の開催に関連し、宮城県内の縄文時代及び古墳時代の遺跡から出土した資料を中心に整理と研究を行っています。また、大崎市いもり塚遺跡周辺と通木田中前遺跡出土土器付着物のAMS炭素14年代測定及び安定同位体比分析、ボーリング調査によって採取した通木田中前遺跡の植物遺体の分析について、研究紀要で報告しています。
館蔵資料の整理と多賀城創建1300年に向けた取り組み
考古資料の収蔵スペースの確保と活用の促進のため、山王・市川橋遺跡出土資料を中心に再整理作業を実施しています。また、多賀城創建1300年に合わせた令和6年度秋季特別展「多賀城1300年」の開催及び関連資料のデジタルアーカイブ化に向けた取り組みの一環として、同資料の調査を行い、重要資料の記録及びデータの抽出、修復等を行っています。なお、同資料と多賀城跡、多賀城廃寺跡出土資料のうち、1,794点が「宮城県多賀城跡出土品」として、文部科学省文化審議会より重要文化財として指定するよう文部科学大臣に令和6年3月15日に答申されました。指定は、答申後に行われる官報告示をもって正式決定となります。