本展は、建築を構成する組物・障壁画・座敷飾や、建築をあらわした図面・絵画・模型などを紹介しながら、建築のさまざまな情報がどのように伝達し変容したのか、その技法や知恵、意味や背景に迫る日本建築史の新しい展覧会です。
建築はさまざまな要素により成立しています。例えば、組物や彫物などの実在の建築を成立させる「もの」。あるいは、ものや人間とのさまざまな相関により拡がる「空間」。大小の規模をもつ眼に見えるものもあれば、象徴的な世界観や社会背景を秘めた眼に見えないものもあります。これらの情報は、時代と地域に即した人々の知恵や技術のもと、建築やその古材、雛形や絵画、図面や書物などを介して、海や陸を越え、日本各地へと伝わりました。そして、時に形態や意味を変えながら、やがて固有の顔をもつ建築として再び組み立てられ、具現化しました。このような建築をめぐる情報の伝達と変容が繰り返され、豊かな建築の歴史が紡がれていったのです。
本展示は大きく二部により構成されています。第1章では、「もの」と「空間」別に、建築にみる個別の「かたち」がどのように伝わったのかを紹介します。第2章では、建築の情報がどのような大工技術や図面表記法といった「わざ」により伝えられたのかを紹介します。「伝わるかたち」の多様な類型と、時代ごとに展開した「伝えるわざ」。建築の情報が伝達し変容していった歴史へと、両側面から迫ります。本展覧会により、日本の建築が古から今にまで伝わった背景をめぐって、人々の思いや物語を知るきっかけになると幸いです。
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- 開催期間
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2020年9月26日(土)~2020年11月23日(月)
- 開催時間
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9:30~17:00(発券は16:30まで)
- 休館日
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毎週月曜日 ※11月23日(月・祝)は開館
- 観覧料金
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一般1,200円(1,100円) シルバー(65歳以上)1,100円(1,000円) 小・中・高校生400円(300円)
※常設展もご覧いただけます。
※かっこ内は20名様以上の団体料金。
※障害者手帳等をお持ちの方は、減免制度があります。
・身体障害者手帳
・療育手帳
・精神障害者保健福祉手帳
上記の手帳のいずれかをお持ちの方とその介護者(1名)は観覧料無料となります。
- 後援
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多賀城市観光協会、多賀城・七ヶ浜商工会、一般社団法人日本建築学会、建築史学会、公益社団法人日本建築家協会、仙台放送、ミヤギテレビ、TBC東北放送、KHB東日本放送、エフエム仙台、朝日新聞仙台総局、毎日新聞仙台支局、読売新聞東北総局、産経新聞社東北総局、宮城ケーブルテレビ株式会社
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共催
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多賀城市、多賀城市教育委員会、NHK仙台放送局、河北新報社
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特別協力
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国立文化財機構文化財活用センター、東京国立博物館
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助成
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公益財団法人花王芸術・科学財団、公益財団法人三菱UFJ信託地域文化財団
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相互割引
本半券提示で、下記展覧会を100円割引で観覧できます。他の割引との併用はできません。
「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」
会期:令和2年9月19日(土)~11月1日(日) 会場:宮城県美術館
宮城県美術館ウェブサイト https://www.pref.miyagi.jp/site/mmoa
関連企画
「伝わるかたち/伝えるわざ -伝達と変容の日本建築」関連企画
展示資料
展示資料リストを以下からPDFでダウンロードできます。
特別展「伝わるかたち/伝えるわざ-伝達と変容の日本建築」展示資料リスト
会期中、一部の作品は展示替えおよび巻き替えを行ないます。詳細は展示資料リストをご覧ください。
(前期:9月26日(土)~10月25日(日)、後期:10月27日(火)~11月23日(月・祝))