染めの型紙は、布に模様を塗るために用いられます。模様は柿渋で和紙を張り重ねた地紙に彫られます。この「型彫り」には高い技術が必要とされ、型紙は修行を積んだ職人によって作られました。型彫りの技法はいくつかの種類があり、技法を組み合わせながら様々な模様が生み出されました。

型紙を用いた染め方では、反物に型紙を置き、その上から色が染まらないようにするための糊を塗り置きます。これを繰り返して反物全体に防染を施してから、色を染め付けます。このような「型染め」において、模様がずれないように正確に糊を置いて染色するのは熟練した技術を要しました。

本展示では型紙や染め物を通して、型掘りと型染めのわざをご紹介します。