十二支をかたどった相模土鈴(神奈川県)
郷土玩具の収集は、明治ごろから盛んになりました。郷土玩具収集の先覚者である清水晴風は、全国の郷土玩具を収集し、『うなゐのとも』という画譜で発表しました。その後には、収集家によって各種の画譜や書籍が作られ、郷土玩具の収集は地方でも流行しました。収集家は、全国各地の郷土玩具を網羅的に紹介する図鑑や、産地を記載した地図などにまとめて出版し、自分のコレクションを紹介しました。
網羅的に集めるあり方は、郷土玩具収集の一つの特徴でもあります。
恵比寿・大黒天・福禄寿・毘沙門天・布袋・寿老人・弁財天が揃った七福神の土鈴です。(産地不明)
五常(仁義礼智信)を表す五色の天神が揃った土人形です。(大阪府)
住吉大社で奉納される住吉踊りの様子を表した揃いの土人形です。(大阪府)
十二支が揃った中山人形の土鈴です。干支の郷土玩具は、その年のものしか製作されないことが多く、揃えるためには12年もの歳月がかかります。(秋田県)
大きさは同じですが、色の違う鯉の土鈴です。(福島県)
赤と黒の獅子頭をかたどった、厄除けの土鈴です。(岩手県)
青い頬被りが特徴的な仙台の松川だるまです。宮城県には、縁起物として毎年1つずつ大きさの違うだるまを買い足し、7つ揃えてから神社に納めるという習俗もあります。(宮城県)