掛け軸は一幅、二幅と数えます。これが複数で一組のセットになっているものを「対幅」と呼びます。また、屏風は二つ(隻)一組で制作されることが多く、これを「一双」と数えます。
 複数で一組の掛け軸や屏風には、左右対称を意識した構図や、対照的な季節や時間の対比など、一幅・一隻だけの場合とは異なる独特の構図や組み合わせの面白さがあります。本展では、館蔵の近世絵画を通して「対幅」の掛け軸や「一双」の屏風の魅力をご紹介します。