北上山地南部は、金資源に恵まれた地域です。その金が東大寺の大仏に塗布されたこと、奥州藤原氏の黄金文化を支えたことは有名です。また、明治時代には日本最大の自然金を産出するなど、昭和40年代まで採掘が行われてきました。
また、鉱山も多数開発され、そこからの産金も多くありましたが、川から海岸、土中から砂金の採取による産金が多かったのも大きな特徴です。
その砂金採取がどのように行われていたのか、江戸時代、仙台藩領磐井郡西口村(現在の岩手県一関市藤沢町)で代々砂金採取に関わった及川家の文書を通して、その一端を理解してもらうことを目的としています。