宮城県から岩手県南部の地域、旧仙台藩であった一帯には、カマド近くの柱や壁に土や木でできた面をまつっている家が旧家を中心にあります。この面はカマ神、カマド神、カマオトコなどと呼ばれ、全国的に見て、たいへんめずらしい習俗です。

 目に陶器やアワビなどの光る素材を使っていることが多く、悪いものが家に入ってこないようににらみをきかせているようです。カマドを守ることから火の神として信仰されていることが多くありますが、同時に家全体の守り神としても信仰されています。