昭和20年8月15日、この日を境に日本は、より良い明日を求め、「豊かな人なみの暮らし実現」という欲望を募らせながら経済社会を発展させてきました。その過程で、欲望実現としての「消費」の意味は、生活必需品の「買い物」に加え、「自分らしさの表現」、さらにはレジャーとしての「ショッピング」など、様々に拡張変化していきました。

 この「消費」の意味の変化は、戦後の「若者」という「新しい消費の担い手」の出現が契機となり、彼らによって推し進められていったのです。

 本展では、「欲望の実現としての消費」をキーワードに、敗戦後の新しい日常としての「豊かな人なみの暮らし実現」の歩みと、豊かさの実現の中で消費活動の主体の1つとなっていった若者のすがたを、折々の彼らにまつわるトピックスとともに振り返っていきます。本展は、来館者の皆さまと共に戦後昭和の欲望実現の歴史をかえりみることを通じて、新時代をつくる活力ある生活様式を見出す一助となることを期待します。
 

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