漆紙文書は、多賀城跡で初めて発見され、当初は文書とは認識されなかったが、その後文字が確認されたため、漆紙文書と名付けられた。多賀城跡での発見以後、全国各地で漆紙文書の発見が相次ぎ、木簡と並んで古代を中心とする貴重な同時代資料となっている。
 これら多賀城跡で発見されたものに加えて、山王遺跡、市川橋遺跡で発見されたものも加え、「多賀城跡出土漆紙文書 百五十一点」として、令和4年3月22日付けで重要文化財に指定された。
 今回の展示では、日本で最初の漆紙文書の発見と、その後の研究で明らかになった多賀城の行政について紹介する。