だるまとは、禅宗の始祖、達磨大師の座禅姿を模した縁起物の玩具で、関東地方を中心に全国で製作されてきました。仙台で製作される「松川だるま」は、仙台藩士松川豊之進が天保年間(1831~44年)に創始したと伝えられています。明治時代に高橋徳太郎、通称二代目「面徳」によって現在の形の基礎が作られました。現在は3軒の作り手が松川だるまを製作しています。
松川だるまには、顔の周りを青く塗るなど、東北地方に多く見られる特徴を備える一方、腹部に立体的な装飾=「オキモノ」を貼り付けるといった、他地域にはあまり見られない特徴も備えています。
本展示では、令和4年度に当館へ寄贈された「佐藤家のだるま製作資料ならびに松川だるま」を中心に、特色ある松川だるまがどのように作られ、人々がだるまのある暮らしをどのように送ってきたのかご紹介します。