くらしを伝えるモノ語り


かつて人々は、近代化により消えゆく生活を惜しむように、庶民の暮らしを記録し、その証となる‟モノ”を集めました。これらを民具として、地域の資料館などで保管、展示されて来ましたが、これらが使用された当時の暮らしを知る人が少なくなった今では、その価値を広く社会と共有することが難しくなりつつあります。

そこで本展では、宮城県が半世紀にわたり調査・収集してきた成果を振り返るとともに、県内35市町村が所蔵する民具を一堂に公開し、その魅力に迫ります。

民具は、我々の生が豊かな〈土地〉に根差し、移ろう〈時〉に支えられながら営まれてきたことを教えてくれます。そのモノ語りは、自分らしさを求めてやまないわれわれの生き方を、見つめ直すきっかけを与えてくれるかもしれません。

 

☆秋季特別展「宮城に生きる民俗 暮らしを伝えるモノ語り」チラシ