江戸時代の絵画には季節感あふれる表現が多く見られます。そのなかで冬から春にかけての時期をあらわすものとしては、冬も枯れず青々とした姿の松や竹、寒さに耐えていち早く開花する梅などが代表的です。
 また、今でも新春に交わす年賀状やお正月飾りなどに、松竹梅、富士山などの図柄が、おめでたいものとして用いられていますが、それらはもともとは長寿などの幸福への願いを込めて描かれたものでした。
 この展示では、館蔵の絵画から新春にふさわしいものや、おめでたい画題を描いたものを集めました。
 新しい年が、皆様にとって良い年でありますようにお祈り申し上げます。