宮城県域の瓦生産は、約1300年前の古代に始まります。陸奥国府をはじめとする国家の施設やその附属寺院に葺かれ、中世では松島の瑞巌寺など限られた寺院で用いられました。近世になると伊達政宗によって築かれた仙台城、瑞巌寺、陸奥国分寺などの城や寺院をはじめ、仙台城下の町屋にも瓦葺きの建物が造られます。さらに、近世後期には、葺くのに便利で軽量な桟瓦が普及します。明治には軍隊や刑務所など、国家の大規模施設に瓦が使われ、それに合わせて東京からも多くの瓦職人が来ました。
この展示では、近世以降に展開した宮城の瓦を紹介します。

展示
テーマ展示室1
「宮城の瓦」
- 開催期間
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2013年3月12日(火)~2013年9月29日(日)
- 開催時間
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9:30~17:00 (入場は16:30まで)
- 休館日
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毎週月曜日 (祝日の場合はその翌日)
- 観覧料金
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常設展観覧券でご覧になれます。
一般400円(20名以上の団体は320円)
(小・中・高校生無料) - 主催
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東北歴史博物館
- 後援
主な展示資料
「鬼瓦」 仙台市/宮城集治監 (明治期)
:中央の「監」は集治監を表し、宮城集治監の鬼瓦です。この施設は犯罪者を収容した国の施設で、明治12年に仙台市内に設置され、大正11年に宮城刑務所として改められるまで続きました。
「軒丸瓦」 大崎市/上野館跡出土(江戸時代)
:「明和4」の刻印があり、1767年の製作とわかります。
「軒桟瓦」 仙台市/第二師団建物(明治期)
:陸軍の部隊は明治4年、仙台に東北鎮台が置かれ、その後、明治6年に仙台鎮台、明治21年に第二師団と改めれました。丸瓦部の紋は天皇家の「菊紋」、平瓦部は江戸系の文様が使われており、東京から来た職人が製作したと思われます。
「軒平瓦」 仙台市 (江戸時代)
:中央の文様は「雪待ち三枚笹文」で、この文様の古い形です。その左右の文様は、仙台系の瓦に見られる唐草文です。
「軒丸瓦」 大崎市/上野館跡出土(江戸時代)
:「明和4」の刻印があり、1767年の製作とわかります。
「軒桟瓦」 仙台市/第二師団建物(明治期)
:陸軍の部隊は明治4年、仙台に東北鎮台が置かれ、その後、明治6年に仙台鎮台、明治21年に第二師団と改めれました。丸瓦部の紋は天皇家の「菊紋」、平瓦部は江戸系の文様が使われており、東京から来た職人が製作したと思われます。
「軒平瓦」 仙台市 (江戸時代)
:中央の文様は「雪待ち三枚笹文」で、この文様の古い形です。その左右の文様は、仙台系の瓦に見られる唐草文です。