
宮城県内には鏡像や懸仏が数多く伝わり、当地の特色となっていますが、そもそもこれらは一体どのような文化遺産なのか、現在ではなかなか分かりにくくなっているようです。
この学術講演会は、鏡像・懸仏研究の第一人者である講師をお招きし、これら文化遺産の発生や展開、さらには歴史的意義などについて、わが国を代表する諸作例をたどりながら、広く深く学ぶ機会とするものです。
講師:内藤 栄氏(奈良国立博物館学芸部長)
昭和35年(1960)、埼玉県生まれ。筑波大学大学院博士課程芸術学研究科退学。博士(芸術学)。サントリー美術館勤務後、平成8年(1996)より奈良国立博物館に勤務。現在、奈良国立博物館学芸部長。
工芸史を専門とし、サントリー美術館では「中尊寺黄金秘宝展」(平成5年〔1993〕)、奈良国立博物館では毎秋の「正倉院展」の他、「仏舎利と宝珠」(平成13年〔2001〕)や「古密教」(平成17年〔2005〕)を始め、画期的な展覧会の開催に多数携わる。