当館学芸職員が、日頃の調査・研究についてお話しします。

第1回 平成30年1月7日(日) 笠原 信男 
「神道の神楽、仏教の神楽-法印神楽の立ち位置-」

 神楽は神さまとの関連が強いわけですが、舞台飾りを手がかりにして宮城県や岩手県で行われている法印神楽における神道と仏教との関わりについて考えます。
 
第2回 平成30年1月14日(日) 菊地 逸夫 
「縄文土器の隠れた智恵」

 縄文土器というと、何千年もの前に素朴で自由奔放に作られたと想像しがちですが、実際は優れた技術、決まり事が隠されていました。縄文土器の隠れた智恵を紹介します。

第3回 平成30年1月21日(日) 相澤 秀太郎
「阿倍比羅夫の北方遠征-謎に包まれた遠征の目的に迫る-」
 「日本書紀」には阿倍比羅夫率いる大船団が日本海を北上した遠征が記されていますが、その目的は一切書かれていません。文献史料を用いてその目的を解き明かします。
        
第4回 平成30年1月28日(日) 芳賀 文絵
「遺構の展示」
 地層や貝塚、壁画などの遺構を博物館で展示するためには、はぎ取りや切り取りなど様々な保存のための工夫がなされます。この遺構展示のための保存処理について紹介します。

第5回 平成30年2月4日(日) 大久保 春野
「名所の風景-江戸時代の塩竈・松島図を中心に-」

 美しい風景や旧跡などで知られる「名所」は、特に江戸時代に多くの絵画に描かれました。東北地方を代表する名所、塩竈・松島を描いた絵画を中心に、その魅力を紹介します。

第6回 平成30年2月11日(日) 佐藤 憲幸
「エミシとよばれた人々のくらし」
 律令国家により「農耕を知らない野蛮な民」とされ、「蝦夷(エミシ)」と呼称された人々。果たして彼らはどのような暮らしを営み、文化を有していたのか。その実態に迫ります。

第7回 平成30年3月4日(日) 相原 淳一
「宮城県における縄文中期-七ヶ宿町小梁川・大梁川遺跡を中心に-」

 ダムに水没するため、遺跡全体が調査された七ヶ宿町小梁川遺跡とその近くにある大梁川遺跡、この二つの遺跡を通して、縄文時代最盛期である中期の様子を概観します。

第8回 平成30年3月11日(日) 今井 雅之
「名取鍬について-超鋭角な鍬の謎-」
 地域によって、様々な形をしている鍬。宮城県では旧名取郡を中心として、日本でも有数の鋭角の鍬が使われていました。文献史料と実物資料から、この不思議な鍬の特徴に迫ります。