後期展示 12月1日から平成19年2月4日まで

旅行のすすめ 見知らぬ土地を旅するということは、どきどきする不安を感じながらも、わくわくする気持ちと夢を大きく広げる、貴重な体験を得ることのできる機会です。また旅先でおみやげを買って帰り、みんなに配ることも大切な行為でした。

人生はよく旅にたとえられます。確かに旅とは楽しみや、つらさ、さまざまな感動がたくさん凝縮された場でしょう。こどものうちから小規模な旅を経験することは、後には大きな自信になることが少なからずありました。ここでは昔からの旅行の様子を、特に「みんなで旅行」「おみやげ」という点に焦点をあてて紹介していきます。

資料の見どころ
資料画像

文化101813)年、陸奥国白河の人が京都の本山に参詣したときのもの。諸国の関所を通過する際便宜をはかってもらえるよう文章が記されています。往来手形は、旅をする人物が所属する旦那寺が発行しました。

資料画像 昭和初期の全国の主要な駅で販売された、駅弁に掛けられた包装紙。鉄道に長く乗車する旅行では、停車駅で販売される弁当を食べることが大きな楽しみでした。駅に出入りする弁当業者も「特殊駅弁」とよばれるオリジナルな駅弁を販売するようになりました。その掛紙にも工夫が凝らされ、色彩豊かな、モダンなデザインのものが多く登場しました。
往来手形 駅弁掛紙
資料画像 大正〜昭和にかけて活躍した京都の絵師、吉田初三郎による、東北地方の国鉄路線と、その沿線の観光地を描いた鳥瞰図の原画。初三郎は全国各地の名所・都市を、空から鳥の目の視点で眺めた独特の構図による鳥瞰図で描きました。初三郎の描く鳥瞰図の観光パンフレットは、わかりやすさが人気を集め、あちこちで発行されました。 資料画像

全国各地の観光地には、その場所に観光に訪れたことを記念するさまざまな土産が売られています。代表的なものが観光名所をミニチュア化した置物でした。また、どこへ行ったのかが誰にもわかるように、観光地の名称が大きく書かれていることが、おみやげの重要な要素です。代表的なのが、写真にあるような修学旅行の際に買う「上野の西郷さんと東京タワー」や、会津若松の「白虎刀」です。

吉田初三郎筆 
国鉄東北支社観光鳥瞰図
郷土玩具
観光地みやげ

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