前期展示 9月26日から11月26日まで

学校たんけんたい こどもたちの生活のなかで学校は今も昔も大きな割合を占めています。ここでは学校や勉強が時代によってどのような変化を遂げてきたかを、教材や文房具。給食などに焦点を当てて紹介していきます。

一定以上の年齢のこどもたちが毎日「学校」に通う、教室に机を並べて同じ教科書で同じ内容の勉強をする、現在では当たり前になったこの教育制度は、実は明治以降に導入されたものでした。以後百数十年、学校教育は社会の中に根を下ろし、大きな役割を果たしてきました。その展開やあり方を今に残された様々な資料からたどります。ここでは教科書や文房具などの学びの道具、給食や運動会などかつての学校の姿を伝える数々の資料から、学校とこどもたちの歴史を紹介していきます。

資料の見どころ
資料画像 寺子屋で師匠からこどもに渡された手習いのための手本。教材には中国の古典、日本の和歌、「往来物」と呼ばれるテキストなどが用いられていました。これは十九世紀の初め頃に仙台城下の商人の子供が学んでいたもので、中国で作られた漢字学習用のテキスト「千字文」による手習いの手本です。「千字文」は千文字の漢字を効率よく学べるように編集されており、漢字と書体を学ぶための便利な教材でした。 資料画像 明治初年の小学校で使用された掛図の見本帳で、実際の掛図を縮刷したものです。「単語図」とよばれる言葉を教えるものや文章を教える「連語図」、九九表、色表などさまざまな掛図が考案され、教室内で使用されました。掛図は教室で複数の子供達に一斉に同一の内容を教授する格好の教材として広く普及したもので、近代的学校教育のあり方を象徴するものといえましょう。
手習の手本「千字文」 小学校で用いられていた掛図
資料画像 戦後〜昭和30年代にかけて販売・使用されていた文房具。こどもたちの筆記用具として鉛筆が普及してからは鉛筆、下敷き、消しゴム、ノートなどが標準的な文房具として定着し、現在も使われ続けています。戦後になると文房具にカラフルで親しみやすいデザインが取り入れられるようになり、こどもたちが文房具をえらんで用いる楽しみが生まれました。
文房具
(鉛筆・ノート・筆箱)

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