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Miyagi Prefectural Research Institute of The Tagajo site

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〒985-0862 宮城県多賀城市高崎1-22-1

多賀城スコープ/環境整備いまCONCEPT

政庁Ⅱ期建物跡平面表示がすべて終了_2015年3月31日

 政庁再整備として平成20・21年度に政庁築地塀跡の撤去改修工事が行われ、平成22年度から第9次5カ年計画では、政庁Ⅱ期未表示建物跡(図1)平面表示の整備が進められてきました。平成23年3月の東日本大震災で整備事業実施が心配されましたが、今年度の北殿跡平面表示工事をもって、計画とおりに政庁Ⅱ期建物跡の平面表示が完了しました(写真1)。
 平成27年度から第10次5カ年計画環境整備が始まります。初年度は政庁南門の南側平坦部の地形復元と政庁-南門間既設道路の再舗装。さらに解説板の再整備を計画しています。その後は政庁-南門間既設道路再整備。新規政庁-南門間道路・城前地区役所跡の遺構表示に向け造成基盤整備を中心に政庁メインアプローチ周辺の整備を計画しています。
 整備計画策定のため、500分の1のスチレンボード地形模型を作成し、イメージを膨らませてきました(写真2)(写真3イメージ)。今後も多賀城の自然環境と地域社会との共存、そして創造的歴史空間との融合を図りながら、多くの方に親しまれ活用される現代ニーズに合った史跡公園を目指し整備を進めて参りたいと思います。
図1 第Ⅱ期政庁の建物(イメージ)
写真1 平面表示工事が完了した北殿跡
写真2-1 スチレンボード地形模型製作写真2-2 スチレンボード地形模型製作
写真3 ゾーニング模型

(三好 壯明)


新年あけましておめでとうございます_2015年1月5日

2010年4月よりはじまった政庁Ⅱ期建物跡の平面表示整備は、現在工事進行中の北殿跡整備で終了します。今後の特別史跡多賀城跡の整備計画については機会を改めてお知らせしたいと思います。
 さて、北殿跡平面表示整備の近況ですが、昨年末の爆弾低気圧の影響で多賀城は暴風雪に見舞われ(写真1・2)、雪かき・工期日程調整と手間がかかりましたが、クリスマス前に建物跡の舗装を終えることができました。(写真3・4) 1月中に北殿跡平面表示工事のすべてが完了いたします。
写真1 政庁石敷き広場写真2 政庁-南門間道路
写真3 北殿跡舗装工写真4 北殿跡舗装工

(三好 壯明)


11月の政庁北殿跡平面表示工事の進捗状況_2014年11月28日

11月下旬、いよいよ冬将軍の到来です。多賀城丘陵より雪化粧の蔵王連邦・泉ヶ岳・船形山の山々が望めます。季節は巡り、今年も残すところあと一月余りとなりました。
 さて、北殿跡平面表示は順調に工事が進み、中央・幅2mの馬道(めどう)を挟んで、東側建物跡の礎石(25個)と建物跡規模を示す切石(角石)の設置が終わりました(写真1・2・3)。引き続き西側建物跡の礎石・切石設置を現在行っています(写真4)。その後、政庁内他の建物跡同様に舗装を行い工事は終了します。もうしばらくご不便をおかけしますが、ご理解・ご協力をお願いいたします。
写真1 礎石設置写真2 切石設置
写真3 東側建物写真4 西側建物

(三好 壯明)


平成26年度環境整備事業の近況報告_2014年10月31日

順調に政庁北殿跡の平面表示工が進んでいます。現在、石積み基壇の縁石の設置がほぼ終了しており(写真)、基壇上面に設置する礎石も入荷しました。今しばらく工事が続き、来訪者の皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力をお願いいたします。
写真1:基壇の縁石を設置する様子写真2:設置された基壇の縁石

(三好 壯明)


平成26年度環境整備事業の近況報告_2014年10月17日

10月初め2週連続で日本列島を縦断した台風は各所で大きな被害をもたらしました。ここ特別史跡多賀城跡では幸いにも大きな被害はありませんでした。
 さて、平成26年度環境整備事業の近況を報告します。政庁北殿建物跡平面表示の工事が始まりした。石積み基壇の縁石の入荷(写真2)により床掘工が始まりました(写真1)。近日中には礎石50個も入荷し、礎石設置・舗装工も始まる予定です。また来訪者の皆さまにはご迷惑をおかけしますがご理解ご協力をお願いいたします。
 また、政庁前の階段脇に設置している政庁解説板ですが、表示面が著しく劣化して読みにくく、来訪者の皆さまに大変ご不便をおかけしておりました(写真3)。そこで、応急的措置として研究所手作りの解説板を仮設置いたしました(写真4)。今後の整備で本格的な改修に取り組む所存です。
写真1:床掘工の様子写真2:石積み基壇の縁石
写真3:劣化した政庁解説板写真4:仮設置した政庁解説板

(三好 壯明)


北殿跡平面表示工事が始まります_2014年8月21日

昨年度に盛土造成した政庁北殿跡の現況 残暑の厳しい日が続いています。
 さて、平成22年度より始まった政庁再整備事業の政庁Ⅱ期建物跡の平面表示工事は大詰めを迎え、いよいよ北殿跡の平面表示工事が始まります。
 平面表示工事にあたり、政庁Ⅱ期北殿について説明をいたします。火災による北殿焼失後、焼土面上に第Ⅲ期の築地が再構築されました。このことは発掘調査により東側築地取り付き部分に遺った礎石据え穴や基壇上面の焼け面から確認されています。この調査成果と政庁東西殿の柱間等を参考に北殿建物規模を推定し、総桁行きが約54.0m。桁行き総長26.0m(10間)、梁行き総長約5.4m(2間)。中央に約2.0mの馬道(めどう)を備えた長尺建築と考えられています。(下図)
 北殿跡平面表示工事は8月中頃より始まる予定です。しばらくの間政庁来訪者の方々にご迷惑をお掛けしますが、ご理解ご協力をお願いいたします。
北殿跡整備完成図

(三好 壯明)


平成26年度 環境整備事業にあたって_2014年4月28日

 政庁階段下から見上げると、まさに「花の雲」。今年も政庁丘陵のサクラが満開となりました。(写真1・2)さて、平成22年度から始まった政庁Ⅱ期建物跡の再整備事業は、西楼・西脇殿跡の平面表示工に始まり、東楼・東脇殿・後殿の建物跡平面表示工と進められ、今年度の北殿跡平面表示工で政庁Ⅱ期の建物跡表示がすべて完了します。(写真下)
 只今、今年度工事に向け準備を進めているところです。今年もホームページで多賀城跡附寺跡環境整備事業の進捗状況やご案内等をして参りたいと思いますので、皆さまのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
写真1写真2
写真下_政庁上空から(平成25年秋撮影)

(三好 壯明)


平成25年度事業 政庁北辺基盤整備が終了しました_2014年2月28日

 2月は各地で記録的な大雪になりました。ここ多賀城政庁も一面真っ白、政庁階段を上ると、大きな雪だるまが出迎えてくれました。(作者不明:地元の方?来訪者?)【写真1・2】
 さて、政庁再整備で進めて参りました政庁内の建物遺構平面表示も、残すところ北殿跡のみとなりました。今年はその準備工として、想定される北殿跡規模に応じて、Ⅲ期築地の遺構保護面までの盛土造成と北辺周辺の修景整備を行いました。【写真3・4・5】
 また政庁北辺に鎮座していた石碑も多賀城神社に無事移設され【写真6】、すべて工事が完了しました。整備にあたり、ご理解・ご協力いただきありがとうございました。
写真1写真2
写真3写真4
写真5写真6

(三好 壯明)


平成25年度事業 北殿跡の整備が始まります_2013年10月10日

 気がつくと猛暑・残暑の厳しい季節は過ぎ、政庁に流れる朝夕の風が秋を感じさせてくれます。
 さて、平成22年度より始まった政庁Ⅱ期の建物跡平面表示工は、東西の楼及び脇殿。そして後殿建物跡と整備が進められてきました。併せて震災復旧工事の正殿跡と政庁南門跡の基壇面再舗装も終了し、政庁内の建物跡の平面表示は新しくなりました。そして残る北殿跡の整備は、いよいよ10月末より始まります。
 北殿及び工事概要を説明します。政庁Ⅱ期の北殿は火災により焼失し、その後焼土面上に積土され第Ⅲ期の築地が再構築されました(現況:写真左)。このことは発掘調査から東側築地取り付き部分に遺った礎石据え穴や基壇上面の焼け面から確認されています。数少ない判断材料から想定される北殿建物規模は、総桁行きが約54.0m。東西殿の柱間を参考にして、桁行き総長が26.0mの10間、梁行き総長約5.4mの2間、中央に約2.0mの馬道(めどう)を備えた長尺建築と推測されています。
 政庁Ⅱ期の建物跡平面表示にあたっては、様々な議論の末、期の異なる後殿残存礎石・築地跡は盛り土嵩上げによって遺構表示をしない手法になりました。したがって北殿跡地は、写真右の範囲で盛土造成工事を行います。しばらくの間、政庁来訪者の方々にはご迷惑をお掛けしますが、ご理解ご協力をお願いいたします。
北殿平面表示部分の現況写真北殿周辺の盛土造成工事範囲

(三好 壯明)


政庁南門跡の再舗装復旧工事について_2013年7月22日

 政庁南門跡・東西翼楼の建物跡は環境整備事業初年度の昭和45年に整備されました。東日本大震災後、経年劣化による舗装面の亀裂や沈下等の不具合が徐々に拡大し、遺構保護と来訪者の安全確保のため、6月17日から舗装復旧工事・舗装版撤去工が始まりました(写真1)。政庁南門建物跡は現存する礎石や石組基壇、また暗渠排水の石組が露出展示されています。舗装版撤去後、東翼楼隅に遺る政庁Ⅱ期以降の暗渠排水石組の細部も姿を現しました(写真2・3・4)。再舗装後も礎石・暗渠排水跡石組等が露出展示されていますのでご覧いただきたいと思います。
 入梅にもかかわらず順調に工事が進み、路盤工・舗装(写真5・6)が7月1日までに終了しました。「あやめまつり」の開催期間と復旧工事が重なり、来訪者の方々にはご不便をおかけしました。ご協力ありがとうございました。
写真1写真2
写真3写真4
写真5写真6

(三好 壯明)


政庁の春・・・(今年度の整備)_2013年5月24日

 4月中旬にサクラが満開となった政庁の様子(写真)をご覧下さい。
 これまでの整備により、北殿跡を除く第Ⅱ期政庁の建物跡等の平面表示が終了しました。写真1は昨年度の整備により平面表示された後殿跡と災害復旧工事によって再舗装された正殿跡です。撮影のこの日、サクラの下でお弁当を広げる家族や太極拳に汗を流す方々など、多くの方々が春の一時を過ごされておりました(写真2・3)。
 さて、前回ご案内した政庁南門跡(写真4)の舗装復旧工事ですが、間もなく始まります。昭和45年に整備された政庁南門跡は、経年劣化による舗装面のひびや陥没が震災後徐々に拡大したため(写真5)、遺構保護と来場者への安全配慮から再舗装工事をいたします。工事終了予定の7月末まで、政庁正面階段付近においてご不便をおかけしますが、ご理解・ご協力をお願いいたします。尚、政庁北殿跡周辺の環境整備は7月以降になる予定です。
写真1写真2
写真3写真4
写真5写真6

(三好 壯明)


平成25年度の環境整備計画_2013年4月18日

第9次5ヵ年計画政庁再整備 第Ⅱ期政庁遺構表示略図 平成22年度から進めてきた環境整備事業の第9次5ヵ年計画は、政庁の最も機能性と装飾性を兼ね備えていた第Ⅱ期政庁の建物配置(図1)の整備を目的に東西楼・東西脇殿。24年度の後殿整備と園路・東西通路跡の再整備等を行ってきました。そして残す北殿は、平成25年から2カ年で整備を行う計画です。北殿周辺の整備にあたり、政庁来訪者の動線や史跡管理などに配慮した整備を進めたいと考えています。
 また、災害復旧工事として政庁南門の舗装修繕工事も4月から計画されています。
 今後、整備の進捗状況をご案内して参りたいと思います。
北殿周辺の桜(平成24年春撮影)

(三好 壯明)


後殿平面表示工及び正殿災害復旧工事の終了_2013年2月1日

 2013年がスタートしました。間もなく東日本大地震から2年が経過します。各所で復旧・復興に向けた事業・取り組みが、一歩一歩進められているところです。
 さて、政庁再整備事業の一貫で行ってきた後殿建物跡の平面表示工事、堆積表土によって埋もれていた東西通路跡の整備事業、また災害復旧による正殿の基壇上面の再舗装工事も終了しました。これによって東西の楼・脇殿、後殿の建物跡さらに正殿も真新しい平面表示になりました。その他、柏木遺跡・東門・南門の便益施設・作貫地区空堀覆屋等の災害復旧工事も終了し、安心して皆さんにご利用頂けるようになりました。是非、陽春のもと、史跡巡りにおいでください。
基壇上面の再舗装工事が終了した正殿跡再整備が終了した後殿跡

(三好 壯明)


師走の政庁<政庁再整備・災害復旧事業の状況>_2012年12月21日

 正殿の災害復旧工事にともなう約半世紀ぶりに行われた正殿跡の再発掘調査は、多くの成果をもたらしました。埋め戻し作業が終える11月中旬まで、多くの方々が正殿跡遺構の見学にお出でになっていました。その後、正殿の復旧工事が再開され、基礎砕石・稲井石の敷設が終わり、冬の陽ざしを浴びながらアスファルト舗装工の開始を待っていました【写真1】。また、政庁再整備として進められてきた後殿跡【写真2】も基壇面のアスファルト舗装工を待っていましたが、つい先日、舗装が行われました【写真3・4】。
 平成22年度から始まった政庁再整備によって、北殿建物跡を除く東西脇殿・東西楼・後殿。そして正殿の建物跡が真新しい遺構表示となりました【写真5】。(※北殿跡は平成26年度以降整備予定)
 来春には仮設等の撤去が完了し、一般公開ができると思います。もうしばらくお待ちください。
写真1 正殿写真2 正殿と後殿
写真3 正殿舗装写真4 正殿・後殿舗装
写真5 師走の政庁建物跡

(三好 壯明)


晩秋の政庁<政庁再整備・災害復旧事業の近況>_2012年11月18日

 5月より始まった多賀城史跡等の復旧工事及び政庁再整備事業は終盤を迎え、正殿の再舗装・作貫地区覆屋修理。後殿の遺構表示舗装・芝植栽を残すところとなりました。工事完了までもうしばらくお待ち下さい。
 さて、今回は木々の冬支度が進む政庁丘陵地区を紹介します。先日(11月中旬)、陽だまり下、園児達が元気よく駆け回り、その後、輪になってお弁当を広げていました。(写真1)また、足取り軽やかにウオーキングをされる方々(写真2)など想い想いに色づく秋のひとときを過ごしていました。ここで城内の秋を彩る銘木を紹介します。城内には多賀城市が保存指定した「コブシ」(昭和61年指定時樹齢160年)(写真3・4) と「ハクモクレン」(平成12年指定時樹齢160年)(写真5・6)の老木があります。政庁東側遊歩道の中程にあるコブシは、大きく樹冠を広げ、銀毛をまとった花芽がキラキラと輝いていました。また、作貫地区の「ハクモクレン」も鮮やかな黄金色の葉で輝いています。 来春、この老木の春を告げる白い花が咲くことを楽しみに待ちたいと思います。
写真1写真2
写真3写真4
写真5写真6

(三好 壯明)


史跡多賀城内の災害復旧工事及び政庁再整備事業の近況_2012年10月19日

 少しずつ政庁内の木々に秋を感じる季節となりました。史跡の復旧・整備の近況をお知らせします。これまでご不便をおかけしていた東門・南門の便益施設(公衆便所)の浄化機能復旧と休養施設。また、柏木遺跡の擁壁・排水施設、園路等の復旧工事が終了しました。残すところは作貫地区の空堀跡覆屋の柱修繕のみです。
 政庁再整備事業は、政庁正殿の北側背後に政庁Ⅱ期の後殿建物跡の平面表示工が進められています。後殿の建物規模は、棟方向東西の4間×4間・桁行総長16.8m・梁行総長9.6m の基壇を備えた礎石式建物であったと推定されています。整備にあたって、残存する礎石保護と政庁北辺丘陵の地形維持に配慮し盛土工が行われ(写真1)、基壇縁石の設置、新規礎石の据付まで進んでいます(写真2)。今後、基壇面のアスファルト舗装。園路整備等を行って参ります。
 10月初旬に行われた4回の政庁発掘調査現地説明会では多くの方々のご参加がありました。多賀城史跡への関心高さを目の当たりにし、史跡公園整備の重要性を改めて感じているところです。
写真1(盛土工の様子)写真2(基壇・礎石設置の様子)

(三好 壯明)


史跡多賀城内の災害復旧工事及び政庁再整備事業の近況_2012年9月7日

 残暑厳しい日々が続いている中、県内随所では、震災復旧工事が進んでいます。
 ここ特別史跡多賀城内の災害復旧事業及び平成24年度環境整備・政庁再整備事業も少しずつではありますが進んでいます。
 正殿発掘は、研究所ホームページ「発掘調査のいま」でご案内のとおり順調に進められています。同時に政庁内で政庁再整備事業が行われています。写真1・2は、昭和46年の正殿跡と同時に整備された東西通路跡です。永年の堆積土を取り除き、久しぶりにその姿が現れました。今後更に園路工及び後殿跡の表示工と進めて参ります。
 災害復旧事業では、柏木遺跡の排水施設・擁壁修繕工事(写真3・4)が終了し、亀裂や段差が生じた園路修繕を残すところとなりました。また、ご不便をおかけしていた東門・南門公衆便所の浄化施設は復旧しましたが、南門公衆便所は、今後も棟瓦・周辺敷石等の修繕工事が行われますのでご理解ご協力を願います。
整備前の東西通路跡(政庁)整備後の東西通路跡(政庁)
擁壁・排水路復旧工事前(柏木遺跡)擁壁・排水路復旧工事後(柏木遺跡)

(三好 壯明)


史跡多賀城内の各施設の災害復旧工事が始まります_2012年7月6日

 東日本大震災により正殿基壇面の舗装被害の他、外郭東門・南門地区の便益施設や作貫地区の覆屋・休養施設の敷石。更には柏木遺跡の擁壁・排水施設・園路など多くの被害がありました。この程、柏木遺跡の復旧工事が始まりました。その他ご不便をお掛けしている東門・南門の公衆便所や作貫地区の覆屋・休養施設の復旧工事も間もなく開始される予定です。今後も史跡訪問者また地域の皆さんの安全性と便益性を図るため、史跡公園の整備に努めてまいりますので、ご理解・ご協力をお願いします。
 また、平成24年度環境整備事業の政庁再整備の後殿建物跡表示及び園路整備も並行して行われます。
復旧工事を予定している外郭南門・公衆便所の写真復旧工事を予定している外郭東門・公衆便所の写真
柏木遺跡の土留擁壁被害状況写真柏木遺跡の排水施設被害状況写真

(三好 壯明)


正殿跡アスファルト舗装の撤去作業が終了しました_2012年5月25日

 現在の正殿跡は、昭和46年の環境整備事業で遺構表示されたものです。昭和53年に宮城県沖地震で基壇周りの切石が崩落し、基壇の補修工事が行われた経緯があります。そして昨年の東日本大震災により、経年変化で痛んでいた基壇上面のアスファルト舗装に多数の亀裂や沈下等の被害がありました。
 貴重な正殿の遺構保護と訪問者の安全配慮から、アスファルト再舗装の災害復旧工事が計画され、5月16日より工事用道路の設置、アスファルト舗装の撤去作業が進められてきました。そして5月25日撤去作業が終了しました。
 昭和44年の正殿発掘調査以来、実に43年ぶりの再発掘調査が間もなく始まります。しばらく発掘調査を見守りたいと思っています。
アスファルト舗装撤去作業の様子アスファルト舗装撤去後の正殿跡

(三好 壯明)


多賀城政庁跡のサクラが満開_2012年4月25日

 4月25日(晴れ) 
 暖かい日差しに誘われ政庁のサクラが一斉に咲き始め、陽春の下、多くの方々がおもいおもいにサクラを観賞されておりました。
 さて、いよいよ震災による災害復旧事業、正殿跡のアスファルト再舗装工事が5月中旬より始まります。舗装面の撤去後、正殿跡の再調査を行います。ご来場の皆様にはご迷惑をおかけいたしますがご理解をお願いします。
政庁前階段とサクラの写真サクラが咲く正殿と石敷広場の写真
サクラを背景に東脇殿と正殿を臨んだ写真サクラを背景に東楼と正殿を臨んだ写真

(三好 壯明)


平成24年度の環境整備事業計画_2012年4月6日

第9次5ヵ年計画政庁再整備による第Ⅱ期政庁遺構表示略図 平成22年度から開始した環境整備事業の第9次5ヵ年計画では、これまでの発掘調査の成果を基に、政庁の最も機能性と装飾性を兼ね備えていた第Ⅱ期政庁の建物配置(図1)の整備を目的に進めてきました。初年度は西楼・西脇殿。そして昨年度は東楼・東脇殿の遺構表示工事が完了し、後殿・北殿跡の整備を残すところとなりました。平成24年度の政庁再整備計画(予定)は、後殿の遺構表示(写真)、また経年変化によって不明瞭となった政庁内の園路再整備(写真) 、東西通路跡(写真)の整備を予定しています。
 また、震災による多賀城史跡内各所の復旧工事も計画されています。今後、整備の進捗状況をご案内して参りたいと思います。
平成24年度環境整備事業実施計画箇所の写真

(三好 壯明)


東楼・東脇殿遺構表示工事が終了しました_2012年2月3日

 政庁跡の木々は寒風にも負けず、春の向け着実に準備を始めています。
 さて、第9次5カ年計画整備事業の政庁再整備計画に基づき、初年度の西楼・西脇遺構表示工事に始まり、そして今年2年目の東楼・東脇殿の遺構表示工事がこのほど終了しました。これによって東西に建物規模が桁行3間×梁行3間。総桁行9.0m(柱間3.0m)×総梁行7.2m(柱間2.4m)の東楼・西楼。そして桁行5間×梁行2間。総桁行16.4m(柱間3.28m)×総梁行6.4m(柱間3.2m)の東脇殿・西脇殿の建物跡が表示されました。
 第9次5カ年計画整備事業の政庁再整備計画は、多賀城政庁Ⅳ期の変遷の中で最も機能性と装飾性を備えたⅡ期政庁の遺構表示を目的としています。今後更に後殿・北殿の遺構表示や経年変化によって不具合が生じた遺構表示等の再整備を予定しています。
 皆さんには、凍解を待ってご覧頂ければ幸いです。平成23年度環境整備事業終了にあたりご理解・ご協力頂きありがとうございました。
遺構表示工事が終了した東楼の写真遺構表示工事が終了した東脇殿の写真

(三好 壯明)


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宮城県多賀城跡調査研究所

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